専門家に依頼できる手続き


 相続手続きの中には、専門的な知識が必要なものもあります。

 このような手続きを専門家に依頼することで、スムーズな相続を行うことができます。

 また依頼することのできる手続きの範囲や得意分野は、それぞれの専門家により異なります。

 例えば、税金関係の手続き・節税対策なら税理士、不動産の登記手続きなら司法書士、紛争問題の解決をするなら弁護士に依頼するでしょう。

 

<専門家への依頼先の例示>

 ①相続税がかかりそうで、申告と節税の相談をしたい方→税理士に依頼

 ②相続人の間で紛争トラブルが起きた、もしくはこれから起きそうな方→弁護士に依頼

 (①と②の両方の方→税理士と弁護士にそれぞれ依頼)

 ③相続で不動産を取得した方→司法書士に依頼

【各専門家とその業務範囲】

各専門家の得意分野の一覧表

税理士(税金の申告が必要な場合)

 相続税とは、遺産を受け取った人に課税される税金です。

 実際に相続税を支払っている人の割合は約8(全国平均)といわれており、12人に1人の方が相続税を申告する必要があります。

 一般的に遺産総額が基礎控除を超えた場合には、相続税申告が必要となりますが、遺産がいくらあるのか調べるためには、相応に時間がかかります。

 仮に調査に時間がかかってしまい期限内に申告を行わなかった場合、本来受けれたであろう減税制度を適用できず、結果的に相続税の負担が増えてしまいますので、早めに準備するが重要です。

 また相続税は、遺産分割の方法などによって支払うべき金額が大きく異なる税金です。相続人の間で、遺産分割の話し合いをする際には、一度相続に詳しい税理士の方に相談することをお勧めします。

 

 お亡くなりになった方が事業をやっていた場合などは、所得税の申告が必要になります。

 所得税の申告が必要ない場合でも、申告をすることで払いすぎていた税金が戻ってくる可能性もあります。

司法書士(不動産の登記が必要な場合)

 不動産の相続した場合、その所有者を明らかにするために登記を行います。現時点では、この登記は任意となっておりますが、登記を行わないと将来その不動産を売却することができないなどの不都合も起きてしまいます。

 また数年後には相続登記が義務化されるため、早めに解決しておくことをお勧めします。

 

【相続登記の義務化】

 相続登記とは、不動産の所有者が亡くなった場合に、その不動産の名義を次の所有者に変更するための手続きをいいます。

相続登記には、期限や罰則はありませんでしたが、20214月に相続登記が義務化されることが決定しました。(決定してから3年以内に義務化予定)

 そのため相続から3年以内に、相続登記の申請する必要があり、これに違反すると10万円以下の過料が科されます。

 またこの相続登記の義務化は、過去に発生した相続についても適用されるため、現在において相続登記が終っていない不動産がある場合には、早めに手続きをしましょう。

弁護士(争いが起きた、または起きそうな場合)

相続争いは決して他人事ではありません。実際に、相続にまつわるトラブルは年々増加傾向にあり、しかも相続争いのうち約8割が遺産総額が5000万円に満たない一般的な家庭なのです。

このように争い発展した場合、まずは当事者である相続人同士の話し合いによって解決しようとするでしょう。

しかし相続人との間ではなかなか話がまとまらず、解決することが難しくなった場合、もしくは難しくなりそうな場合には、弁護士の方に依頼することも必要になるでしょう。

弁護士が相続人に代わって遺産分割の交渉をすることで、スムーズかつ有利な手続きを行うことができます。